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株式会社フェイスSCA

見栄<成長

◆見栄<成長◆

先日、ある企業にて実施したパラゴン研修にご参加頂いたM課長から、
とても興味深いメールが届きました。

「受講した翌日からしばらくの間は、とても穏やかな気持ちで毎日を過ごせました。
『すべし』と『すべからず』は片時も頭から離れることはなく意識できており、
今でも継続できていると自身では感じています」

「受講後、数日は同僚と会話したり、接している最中に同時進行で
別の自分が冷静にその状況を観察分析している感覚がありました。
パラダイムシフトする以前の自分は、今の心境とちがって、こう考えていた、という風に、
自分で自分を、まるで他人を見るように分析する感覚です」

「一方で、今のこの感覚はテンションが上がっているだけですぐ元に戻ってしまうのではないか
と恐れるようになりました。一体どうすれば、この不安が解消されるのか?」

「じっくりと考えた上で、私が信頼している二人に別々にお願いすることに。
先輩たちに、今の不安な心境を説明し、今後、自分の言動を注意深く見ててほしい。
そして、必要とあれば指摘してほしいと」

「実際、仕事が立て込んで、先輩に相談したら、
『それ、ただの愚痴だろ? パラダイムが戻ってるんじゃ無いの?』
と叱責され、ハッと我に返ったことが何度かありました」

もともと真面目なM課長。
研修での学びを活かそうと、自身で決めたこと愚直に実践されている様子。
注目すべきは、その状況を維持するために、先輩にまで自身の言動の「監視」を依頼したことにあります。
過去、研修の参加者の方々に、同様の行動を推奨したことはありましたが、参加者が自発的に行動したのは初のケース。
人から言われてやるのと自分から始めるのでは、同じ行動でも、その後の結果に大きな差が生じるのは誰の目にも明らかです。

M課長はなぜ、このような行動が取れたのか?

自分のパラダイム(価値観)やそこから生まれる言動を把握した上で、
必要に応じてそれらを変える行動=パラダイムシフトは、パラゴン研修の核心です。
その取り組みは、長年の行動に裏付けられた悪い習慣との戦いになります。
M課長の行動も、過去の自分に向き合って
「絶対に変わってやろう」という強い意志があって初めて叶うものです。
まずはこれが第一のポイント。

パラダイムシフトを決意したのち、具体的にどのような方法で自己変革に取り組むかは人それぞれ。
M課長の場合、周囲の力も借りようとしました。
「自分は弱い人間である」
「だから気を付けてみていてほしい」
周囲には格好悪く映るかもしれません。
人は見栄を気にして一人で解決しようと考えがちです。
他者に依存することを格好悪いと考える人も少なくありません。
しかしM課長は、見栄より自分の成長の方が重要であると判断したわけです。
これが二つ目のポイント。

M課長は、パラゴン研修を通じて多くの気づきを得たようですが、一方で彼の良い面の習慣がプラスに作用したようです。
問題の核心を把握したことに加えて、その有効な解決策を見つけ、実践することができたのですから。

もちろん、これが正解でそれ以外が間違いという話ではありません。
人に頼ることなく、自身の価値観・言動を変えられるのなら、それはまた素晴らしいことなのです。
私たちの研修を通じて、それぞれの人々が、それぞれの方法で、望む結果を手に入れることができたなら。
私たちとって、これほど嬉しいことはありません。

一人ひとりがウイークポイントに気付き、強みを生かして、望む未来が叶うように。
M課長のケースは、今後の研修参加者に対して、とても有益な事例となるのは間違いありません。
次に彼と話す機会が訪れた際には、改めてじっくりとお話しを聞いてみたいと思っています。

株式会社フェイスSCA
代表取締役 針生 英貴