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株式会社フェイスSCA

人間関係における考察 ①

◆ 人間関係における考察 1⃣ ◆
 人間関係に悩む人は数多くいますが、「人間関係とは何か?」という問いに対して明確に答えを
持つ人は少ないのではないでしょうか。そんな問いにしっくりくる定義を示してくれたのが「組織
心理学」という研究分野の生みの親であるエドガー・シャイン博士でした。

 『人間関係とは、「過去の付き合いに基づいた、互いの未来の行動についての、一連の相互期待
のことである」』(出典・引用 『謙虚なコンサルティング』エドガー・H・シャイン(著))

 この本は、コンサルティングという仕事をしている自分自身のあり方・やり方に大きく影響を与
えてくれました。そして、中でも先の一節が大変印象に残っています。

 組織開発の仕事に携わっていると「人間関係」に関する課題がない会社はほぼ100%ないよう
に感じます。「どうすれば部署を超えて目的を達成しようという組織ができるか」「どうすれば部
署の皆が協力的な組織になるか」経営者やリーダーならずとも一度は考える課題ではないでしょう
か。何故なら、上司と部下、部署間、お客様と従業員、あらゆるところで生じる「人間関係」が
「組織の成果・発展に様々な影響をもたらす」からです。

 例えば、部下が上司に幾度か相談をした際に上司が毎回真摯に相談に応じていると、部下として
は「相談をしたら上司の○○さんは真摯に対応してくれる」という関係性が生じます。一方、部下が
上司に細かいことでも報連相を欠かさずにいると「部下の△△さんは報連相をきちんとしてくれる」
という関係性が生じます。

 そのような良好な関係により、部下から上司への相談スピードが早くなれば、時間や精神のロス
が減り、生産性の向上や離職率の低下は容易に想像できます。また、上司が部下をより信頼するこ
とで、権限移譲も進んでいくことも考えられます。もちろん、個々の意欲・能力を抜きにするつも
りはありませんが、人間関係という資産は目には見えないものですが、成果に与える影響は大きい
ものである以上見過ごすことができません。

 では、どうすればより良い人間関係を築くことができるのでしょうか?
個人の視点に話をうつしてみます。
私自身過去に周囲との人間関係を築く際には、
1:期待を普段から感じ取りなるべく正確に把握する事
2:相手の期待に応える事、可能ならば期待を少しでも超える事
を考えていました。

 しかし、そのアプローチは「相手」と「やり方」を間違えてしまい、単なる「言われたことをす
るだけ・頼まれたことをするだけのいい人」になってしまったことがありました。つまり「誰から」
でも、「頼まれたことを断らない」という「自己犠牲・受け身スタイル」を「利他」と勘違いして
いたのです。

そこで自分の中で
3:主体的に選ぶ
 (相手を選ぶ・期待に応えられないことは無理に約束せず、自分にできることに集中する)
4:計画的に選ぶ(自らが選択し、受動的にならない)
5:相手へ過度な期待をしすぎない事(見返りを求めない)
6:自分の気持ちを大切にする(相手も大切だが、自分も大切、両方を大切にできる方法を探す)

 という考えを足すことにしました。そのような考えを持つことで少なくとも、周囲との人間関係
が以前に比べてスムーズに感じるようになりました。そんな矢先に一連の試行錯誤にヒントを与え
てくれる考えに出会いました。
 
 それが、『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』アダム・グラント(著)です(ペンシ
ルベニア大学ウォートンスクールで組織心理学を専門とする教授)。本を読むと少し論理的に誘導
されている懸念を感じる人はいるかもしれません。もちろん本ですので全部を鵜呑みにするのでは
なくそこにあるエッセンスを自分の中、もしくは自部署の中にどのように取り込めるかがポイント
となるかと思います。どうすればよい良い人間界を築けるのか、そのあたりを次月のメルマガ
「人間関係における考察 2⃣」で触れたいと思います。